治療を続けない(2) – 自分の判断で服薬をやめる

薬は何かの症状を治すために飲むので、自分で症状が無いと感じたり、薬を飲んでる限り症状が治らないのではないかと感じてしまうことがあります。しかし、一番症状が悪かった頃に比べれば良くなり、治ったと感じたとしても、元気な頃に比べればずっと悪いこともあります。また、良くなってすぐはちょっとしたことで揺り戻しもあります。必ず、主治医の指示のある期間は服薬を続けましょう。

あなたに合った薬を処方してもらう

あなたに合った薬を処方するのは、熟練した医者でも難しいのです。人それぞれのエピソードを聞きながら処方していくので時間がかかるのです。その為にも日々の症状や体の状態をキッチリ記録し主治医に伝えましょう。

薬の使用目的

精神安定剤

ゆとりを与え、考えやすくさせる。不安を鎮め、緊張、興奮を緩和し、見直しのためのゆとりを回復させる。

抗うつ剤

気分や調子をある程度上向きにする。自らの安定を取り戻し、自分のうつの起源や課題を見直せるようになってくる。

[ 薬の効果は一時的なものですから、人格の成長という治療目標に関しては、補助的なものにすぎません。]

服薬は主治医の指示に従う

主治医の指示によらない減薬、断薬は疾病の慢性化につながる可能性があります。決して自己判断しないことです。薬は馴染むまで時間がかかります。反対に馴染んだ薬はすぐに止めないことです。元の具合の悪さに戻ってしまいます。

勝手に服薬を止めない

症状が良くなったからといって薬を止めないことです。元気になると効きすぎているように感じるので止めてしまうのです。その場合は必ず主治医へ相談しましょう。服薬の継続で再発率が大幅に下がるのです。

通常は症状が治ったあとも、半年から1年以上程度は、服薬の継続が必要なのです。2回目、3回目と発症を繰り返ている人は、超長期的な服薬の継続が必要になる可能性もあります。

薬とアルコールについて

薬とアルコールは共に化学成分。アルコールを飲むと薬の正しい効果を狂わせます。お友達と食事をする時などは特に注意が必要です。どうしても飲まなければならない状況でしたら主治医に相談して下さい。また、相談せずに飲み症状が悪化した場合は、正直に主治医に伝えて下さい。

寝酒は厳禁!

入眠作用はあるが、後半で眠りが浅くなります。またアルコールは免疫作用があるので徐々に量が増えていき、アルコール依存症になる可能性があります。